法人・個人事業主向けで過去に対応したビジネスに関して、問題・課題と解決に向けた事例の概要を簡潔にお伝えさせていただきます。
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事例5|スタッフの入れ替わりが激しいので、ずっと働いてもらえる社内風土をつくっていきたい。
相談内容:
事例4にてご紹介させていただいたNPO法人の会社です。
立派な理念や社会性が高い内容のお仕事をされている反面、スタッフの入れ替わりが激しいということでした。
理由の一つは、この組織の代表ご自身が、鬼の経営のような厳しい接し方をされていることが一つありました。他人にかなり厳しく高度な仕事を求めるあまり、妥協せずに厳しく接してしまう。自分のイメージ通りに進まないと機嫌が悪くなり負の感情が顔をだす、といった感じです。
きつい性格が禍いしていることは自覚されている上で、少しでも良い雰囲気の社内風土を作りたいということでした。
解決策・提案:
ヒアリングをするとほぼ全員が、立派な理念と普段の素行が違いすぎることへの苦しみが大きいことがわかりました。子は親の鏡、というようにスタッフはトップの鏡ということ、そのようなことは代表自身はご存じでした。
社員側の気持ちや私から見た事実をお伝えして、受け止めていただくこと。また、自分が変わるという決心をするということを条件に、できることを提案させていただきました。
フェーズ1 シンク&リッスン
スタッフ自身が本当の気持ち、本心を伝えることができる雰囲気や環境でなかったので、風通しはとても悪い状態でした。そのため毎朝、特に伝えることが苦手な社員を含む4名ほどから、シンク&リッスンというミーティング兼ワークを以下のとおり始めてみました↓
有益な思考を阻止する最も大きな障害となっているのは、ほとんどの人が自分のアイデアについて思う存分話すチャンスを与えられず、アイデアをとことん練り上げることができないということです。
自分の考えを徹底的に探求するには、口をはさまずにじっくりと耳を傾けてもらうことが必要です。たいていの聞き手が、相手が言葉につまり始めると、適当だと思われる言葉やアイデアを提供して助け舟をだしてしまうし、相手の思考プロセスを中断させています。上司と部下の個人面談などに活用すると効果が高くなります。
話し好きの人は聞き上手に、話しベタな人は、少しずつ伝えられるようになっていきます。
続けることで、みんなの心が開いていくシンプルでパワフルなワークです!
<シンク&リッスンの方法>
- テーマを決める
- 3分程度、どちらかが一方的に自分の考えを話しどちらかが傾聴する。
ルールは、この間、誰も口を挟んではいけない。 - 時間がきたら交代両方がおわったら、シェアする。
以上ですが、このワークをはじめると、最初は「・・・・」だったスタッフも、いずれは流暢に話すことができるようになります。
風通しをよくしたいのであれば、スタッフの心の風通しを良くすることがとても重要です。
フェーズ2 朝礼を変える:グッド&ニュー、バースデーサークル
●グッド&ニューの方法
毎朝行う朝礼ですが、楽しくて、効果がある方法に変更しました。
心理学でいうリフレーミングと呼ばれるものを活用した「グッド&ニュー」と呼ばれるものです。
1分程度、スタッフ一人一人が、24時間以内にあったグッド&ニュー(良かったできごとや新しい発見など)を発表していきます。根気よく続けることで、社員とのエネルギー交流にもなり少しずつ変化が現れてきます。
●バースデーサークルの方法
グッド&ニューで少しずつ雰囲気が馴染んできたら、ぜひ行っていただいたことが「バースデーサークル」です。
誕生日の方を円の中央にでてもらい、社員が円のように囲みます。
そして一人一人が、こういいます。
「あなたと出会えてよかった。 なぜなら…」
「あなたが生まれてきてくれてよかった! なぜなら…」
対象者はただそれを聞く、うなずく、微笑む、笑ったり、泣いたりする。
女性の場合、感動して泣く方が多いです。
フェーズ3 クレド
クレドの作成と社内での運用。
世界的有名な5つ星ホテルのリッツカールトンホテルが、全世界で全く同じサービスを心がけるために、全社員が常に持ち歩いているもの、それがクレドカードと呼ばれるもので、全社員の胸ポケットにしまわれています。クレドとは、誓いとか信条とかいう意味があるらしく、このホテルでは、20項目にまとめられています。
そのクレドを作成しました↓
作成する際は、経営者がこうあってほしいと考えるのではなく、スタッフが自ら考える規範を掲載することで現場で活用できるクレドになります。したがって、幹部社員と一般社員、一部のアルバイトのみなさまによって内容を吟味したものになります。
こちらの事例でもクレドカードを作成していますのでぜひご覧ください↓

その他
社員で希望者があれば、心理テストを通じた簡単なカウンセリングを実施いたしました。